「HTTP/2対応!」というのをレンタルサーバー選びをしていたら、見かける人も多いでしょう。
なんでもHTTP/2に対応しているとサイト表示などの高速性が高まるみたいですが、実際どれぐらい速くなるのか。
そもそもなぜHTTP/2に対応していると高速性が上がるのか、疑問は募るばかり。
そんな疑問を解決すべくHTTP/2だとなぜ高速になるのかや、どれ位高速になるのか。またサイトをHTTP/2に対応させる方法などを解説していこうかと思います。
HTTP/2とは通信を多重化することによる高速化技術
言葉で説明しても分かりづらいと思いますので、画像で見ていきましょう。
左は従来の通信方法のHTTP/1.1と呼ばれているので、例えば「データAが欲しい→データA上げる。データBが欲しい→データB上げる」というように一つずつ処理する通信方法でした。
新しいHTTP/2の場合「データAとBが欲しい→データAとB上げる」というように複数のリクエストを一気に処理することで、高速性を増しています。
HTTP/2と従来のHTTP/1.1の速度比較
言葉で高速性が上がったといくら言われても、実際どれぐらい違うのかを数値的に示してもらわないと信用できないじゃないですか。
そこで「HTTP/2 CDN|REDBOX」というサイトでHTTP/2とHTTP/1.1の速度を比較ができるため実際に試してみました。
処理にかかった時間がHTTP/2とHTTP/1.1でおおよそ2倍の差になっているのがわかります。
また特性上処理量が増えるほどHTTP/2の通信速度はHTTP/1.1より速くなっていくため、処理が複雑なサイトほど高速化を実感できるかと。
検証結果からHTTP/2に対応しているだけで、速度は明らかに改善されると言えますね。
HTTP/2を更に高速化するQUICという技術もある
HTTP/2を更に高速化する技術として”QUIC”と呼ばれるものがあります。
具体的にどれぐらい速くなるかを示すことはできないのですが、利用することでさらなる高速化を目指すことが可能です。
QUICという技術はGoogleが開発したものといえば、信頼性が高いことがわかってもらえるかと。
詳しい技術については掘り下げると長くなるので割愛します。
ちなみに現在レンタルサーバーでQUICに対応しているのは「mixhost」ぐらいです。
レンタルサーバー利用者向けHTTP/2適応方法
HTTP/2にすると実際に高速化することがわかりました。
じゃあ早速HTTP/2を使うとするなら、前提としてHTTP/2に対応しているレンタルサーバーを選ぶわけですが、実はそれだけでは足りません。
サイトの通信プロトコルをHTTP/2にする場合は、SSL化が必要になるからです。
HTTP/2を使うにはサイトのSSL化が不可欠
SSL化というのはサイトの安全性を高めるもので、URLが”http”から”https”に変化します。
SSL化しないとHTTP/2に対応したレンタルサーバーを利用しても、通信プロトコルがHTTP/2にはなりません。
Google的にもSSL化は絶対にしてねという方針なため、高速化もできるわけですしサイトのSSL化するようにしておきましょう。
HTTP/2に対応したか確認する方法
HTTP/2に対応したかどうかは一見するとわかりません。
確認するには「HTTP/2 and SPDY indicator」という拡張機能を利用する方法があります。
ちなみに色ごとの意味は
青:HTTP/2のみ
緑:SPDY
赤:QUIC
とのこと(すべてHTTP/2に対応しています、色がない場合のみHTTP/2非対応)
なお緑はSPDYと書かれていますが、実際はQUICであることがほとんどです。
「Why google.com swtich to spdy(http/2+quic/35) instead of http/2」でQUICじゃなくてSPDYしか判定でないんだけど、という疑問にそれQUICですよという回答があります。
HTTP/2についてのまとめ
- HTTP/2に対応すると確かにサイト表示が高速化する
- 表示速度はおおよそ2倍は変わってくる
- HTTP/2に対応するにはSSL化が不可欠
サイトの表示が高速であるほど、それだけユーザーの感じるストレスは緩和されるので、HTTP/2の対応は確実にしておきたいですね。
ちなみにレンタルサーバーの高速性はHTTP/2だけでなく、色々なポイントがあるので、極めたい人は「本当に高速なレンタルサーバーの選び方」を読んでみると良いかもしれません。
優秀なレンタルサーバーを選んで、高速なサイト作りをしていきましょう!